少し前の日本ならば、「結婚した男女は一つ屋根の下に住む事が当たり前」とされていたでしょう。
ですが、ここ数年の間、夫婦間の有り方が変わってきているのです。
- 婚姻関係を結んでいるのに別々の住まいに住んでいる「別居婚」
- 平日は会わずに週末だけ会う「週末婚」
- 別々の住まいを拠点に生活し、お互いが会いたい時にだけ会う「通い婚」
など、様々なスタイルで営まれています。
これらに共通することはお互いが自由になり、お互いを鑑賞し合うことがないという結婚スタイルと言えますね。
では、これらの結婚スタイルについて、それぞれの特徴やメリットデメリットを検証していきます。
また、これらの結婚スタイルをするにあたり、夫婦での取り決め方や、同居への切り替えタイミングについてもまとめます。
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別居婚とは
別居婚とは、籍をいれた夫婦が同居せず別々の家に住むスタイルのことです。
例えば、近い場所にアパートを借りたり、同じマンションに別々の部屋を借りたりします。
また、夕食だけ一緒にとるなどの約束を設けている夫婦もいるでしょう。
別居婚のメリット
- 仕事や趣味に没頭できる
- お互いに新鮮な気持ちで会える
- すべてが自由
別居婚のデメリット
- 家賃、光熱費すべて2重負担
- 浮気をされても発見しにくい
- 子供がいれば、悲しい思いをさせてしまう
週末婚とは
平日はお互いの仕事に集中し、週末だけどちらかの家で一緒に過ごすというスタイル
週末婚のメリット
- 出張や夜勤の多い職業の人は週末婚が気楽に感じる
- 週末だけなのでエネルギーを全開にし、「結婚生活を頑張ろう!」「相手に優しくしよう!」と思える
- 週末だけだから、毎日会うよりも新鮮さがあり、相手の変化に気付きやすい
週末婚のデメリット
- 週末も忙しくなると会うタイミングを失いやすくなり、完全別居にもなりやすい
- 浮気の心配がある
- 子供がいれば、片方だけに育児ストレスがたまりやすくなる
通い婚とは
通い婚は、自分たちの会いたい時にだけ、会うという都合の良い結婚スタイルです。
一見、週末婚にも似ていますが、週末婚のように週末限定ではなく、会いたい時ならばいつでも会えるのが通い婚の特徴でしょう。
通い婚のメリット
- 夫婦喧嘩をした時も顔を合わせなくてよい
- 会いたい時にだけ会える自由さ
- いつでも会えるため、子供も寂しがらない
通い婚のデメリット
- 浮気をされる心配がある
- 頻繁に会っていれば同居婚との違いがあまりなくなる
- 生活費などが2倍になる
新しい結婚スタイルを成功させるための5か条を決める
「別居婚」「週末婚」「通い婚」と、現代の結婚スタイルはとても変化しました。
側から見れば自由でお互いを束縛し合わないスタイルがまさに、現代における結婚の象徴ですね。
ですが、新しい結婚スタイルは一歩踏み間違えると、夫婦破綻が訪れやすくなるようなとてもリスクのある結婚の形です。
ですがら、次のような夫婦の取り決め方を意識すると良いでしょう。
住まいの選択
同居婚でない場合、住まいが別々になります。
どの程度離れた場所に住むのかなど距離的な問題を含めて、行き来しやすい場所を選ぶなどしましょう。
生活費の振り分け
別居婚ですから、家賃、光熱費、食費など、生活費全般が二重にかかることになります。
お互いが働いているのであれば、財布を別々にする方法もありますが、片方が働いていなかったり、専業主婦だったりした場合、生活費の分配は必ず納得いくまでやりましょう。
通信手段
同居婚でない場合、夫婦間の会話はメールや電話の通信手段に頼る事になります。
こうした通信手段を使うときに、どのくらいの時間にやりとりしたら良いか、1日に何度連絡をとったら良いかを話し合っておきましょう。
生活が別々になると、相手の都合良い時間が把握しにくくなるので注意が必要ですね。
会うタイミングや方法
いずれの結婚スタイルも、会うタイミングや場所などを明確にしておきたいものです。
例えば週末婚なら、「とちらかの自宅なのか?」「レストランなどで家族サービスも兼ねた他スポットなのか…」
こうした別居スタイルの結婚生活は、2人の生活時間がずれやすくなるでしょう。
ですから「この日の何時くらい」「場所は女性側の家で」などの決め事が大切です。
子供の教育方針など
子供がいる夫婦は、子供の教育方針(習い事や、今後の進路)についてしっかりと話し合っておくべきですね。
同居婚でない場合、子供への教育方針のすれ違いがおこりやすく、離婚の原因にもなり兼ねないのです。
とくに、男性は無関心になりやすいため、女性側からも常に話し合いの場をもたらす事にしましょう。
単身赴任は別居婚?
いっけん、「単身赴任も別居婚や週末婚、通い婚に相当するのでは?」と思いがちですが、単身赴任世帯は夫婦の間に「同居したい」と言う気持ちがあります。
ですが、相手に仕事があったり、子供を転校させたくなかったりという2人を取り巻く環境により、致し方ない事情があって別居を迫られるケースです。
こうして、本来ならば同居を求めている夫婦が単身赴任や介護、子供の進学などにより別々に暮らすケースは別居婚には値しますが、不本意な別居婚ということになるでしょう。
同居に切り替えるタイミングも考える
別居婚、週末婚、通い婚どれを選択した人も、何かのタイミングで同居というスタイルに戻すのが、この先も夫婦関係に亀裂をもたらさないポイントになります。
なるべくならば、同居婚をすることが本来の夫婦関係の姿です。
同居で夫婦円満になれることが夫婦にとっても、子供にとってもベストな光景と言えますね。
子供がいて同居婚でない場合、子育てが母親側に偏ってしまいがちになるため、女性側が不満やストレスをかかえる事になるでしょう。
別居婚から同居婚に戻すには、ある程度タイミングが必要です。
例えば、 同居婚を考えるのであれば、
- お互いの仕事が落ちついたタイミング
- 経済的に別居が難しくなってきたタイミング
- どちらかが、別居婚に耐えられなくなった時
- お互いが「同居が良い」と思った時
- 子供ができたタイミング
- 子供が思春期を迎えるタイミング
などがあげられます。
まとめ
女性も男性もお互いに自由を求め、束縛されない結婚を目指すのであれば、同居婚にこだわる必要はないですね。
そうした同居婚というしがらみを変えたのが別居婚、週末婚、通い婚などの新しい結婚スタイルです。
いっけん良く見える新しい結婚のカタチではありますが、様々なリスクも伴います。
こうしたメリットやデメリットをしっかり把握しながら、自分たちの納得いく結婚スタイルを貫いてくださいね。